12Nov
明治・大正・昭和初期の洋館にどことなく居心地の良さを感じることがあります。
友人のFBで知った、東京・国分寺(最寄駅はJR中央線国立駅)にある『カフェおきもと』へ5歳の姪も一緒に行きました。
【営業日・時間】
- 〈営業日〉 金・土・日・月(店休日 火水木)
- 〈営業時間〉 11時〜17時(ラストオーダー16時)
- 〈ランチタイム〉11時〜14時 〈喫茶〉14時〜17時
【場所とアクセス】
〈住所〉東京都国分寺市内藤2−43−9(駐車場あり)
〈TEL〉042−572−1234
〈最寄駅〉はJR中央線・国立駅から徒歩8分。
国立駅の中央改札を出て南口へ。
南口を出たら左手の〈みずほ銀行ATM〉、〈国立駅前交番〉前を通りその道を直進。
突き当たりの階段を上がって、左に行くと突き当たりは線路です。そこを道なりに右に行ってしばらく線路に沿って直進。
カーブミラーと右側に鉄塔がある三叉路を右に進んだところの突き当たりの手前角が『カフェおきもと』です。
竹林を抜けると
和館が見えてきます。その隣に洋館が。
【建築について】
※11月14日(土)放送のテレビ朝日〈人生の楽園〉で紹介されていました。
昭和7年に神戸の貿易商人の別荘として建てられ、その後、昭和12年に元海軍少将 沖本至が譲り受けた建物。奇跡的に 建築当初の姿のまま「スイッチ一つ 床板の一枚に至るまで」残っているのだそう(インテリアデザイナーの橘田洋子さん談)。設計は建築家の川崎忍。
歩道に沿って、洋館の左側がカフェの入り口です。
日曜日の11時45分くらいに着いたら、お庭のベンチがほぼ埋まるくらいの方が待っていらっしゃいました。
カフェの入り口左側に〈順番待ちの受付表〉が置かれていて、
- 名前(カタカナ)
- 人数(大人・子ども)
- テラス席希望の有無
を記入。
10組くらいの待ち時間です。
他にもお子様連れや犬を連れた方も庭の椅子でにこやかに談笑しながら待たれていました。
※「ワンちゃん OK(テラス席のみのご案内)」とのこと(環境保護のため必ずご持参のマナーベルトまたは店頭にて販売しているオムツ(¥100)の着用をお願いしますとのこと)。
庭にはバラなど花も咲いていましたよ。
こちらの庭も受け継いだ時は 木も倒れ 荒れ果てていたところを 少しずつ こつこつと 草花を植えて整備されたそうです。(※11月14日(土)放送 テレビ朝日『人生の楽園』より)
5歳の姪が待てるかどうか氣になりましたが、Pechat(ペチャット)(ぬいぐるみをおしゃべりにするボタン)をつけた大好きなバーバパパのぬいぐるみと一緒にジャンケンしたり、おしゃべりしたりしていたら、1時間半以上でしたが楽しく待つことができました。
【感染症対策】
名前を呼ばれたので返事をしてお店の中へ。
靴を脱いで、使い捨てスリッパを履いて、手指を消毒して上がります。検温も〈おでこ〉に当てるタイプでお店の方にしてもらいます。
子ども用のスリッパは特にないので、靴下のまま上がりました。
加湿器も稼働中。途中、カフェスタッフの方が換気のために窓を開けにいらっしゃいました。
【部屋について】
靴を脱いで上がって、最初の部屋は元々家族が寛ぐ〈居間〉。暖炉もあります。その部屋を通り過ぎ、私たちが案内された席は、4人掛けテーブルのある個室へ。子どもがいるので個室だと何かと助かります。この部屋は〈寝室〉として使われていたそうです。もう一つの部屋は、横並びの席で、そこは家族の〈食堂〉だったところ。こちらは夏の別荘だと分かる一番特徴的な場所で上の方が開いていて、部屋の入り口の右側の方のガラス戸も回転して、風が通るような造りになっています。(※11月14日(土)放送 テレビ朝日『人生の楽園』より)
窓もとっても素敵な造りなのですが、インテリアデザイナーの橘田洋子さんによると「窓枠がちょっと謎。窓の手前に 不思議な建具がついていて、人里離れた状態で 1階にだけこれがついているのを見ると防犯としてあるんじゃないか」とのことです。
タペストリーも素敵です。
【ランチタイム メニュー】
ランチメニューはドリンク付き(コーヒー、紅茶、ウーロン茶、アップルジュース、オレンジジュース、自家製レモネードからチョイス)。価格は税抜き。
- 牛肉のオムハヤシライス(ふわふわ卵に特製デミグラス)¥1,250
- 煮込みハンバーグとおばんざい盛り合わせ(ダッチオーブン提供)¥1,400
- 欧風カレーとキーマカレーのメリメロプレート ¥1,250
子ども用のメニューは特にありませんが、「牛肉のオムハヤシライス」は美味しく食べられていました。
ドリンクは〈オレンジジュース〉と〈自家製レモネード(ホットのみ)・はちみつ付き〉を注文。ドリンクは食後のデザートの時にとお願いしました。
煮込みハンバーグの下の鍋敷はこの家の屋根に貼ってあった銅板なんです。
〈ミネストローネ〉と〈カボチャサラダ〉と〈人参ラペ〉とサラダ付き。
デザートはプラス300円でした。この日は「チョコバナナケーキ」。
【お手洗いの場所】
お手洗いは階段下のところです。お庭の小さなお花たちを生けてあり、和みます。
カフェのスタッフの方々は、日曜日のランチタイムの忙しい時間帯であるにもかかわらず、5歳の姪にも温かく丁寧に接してくださいました。
最近「家族」の人数についてよく聞いてくる姪。家でも私が遊びに行った時は、よく「今日は4人家族(パパ、ママ、姪、私)だよね?」と聞いてきたり、先日はお客さんが来て「今日は5人家族だよね?」と言う。
この日は、カフェスタッフの方が席に案内して下さって、「4名さまですね?」と確認された時に「5人だよね?」と言ってきた。バーバパパのぬいぐるみも人数にカウントしているらしい。カフェスタッフの方、すぐに察してくださって、「5名さまですね。失礼しました」とにこやかに対応してくださいました。
帰りは竹林の竹について「かぐや姫のピカピカ光っている竹はどれだろう?」と言って楽しんでいました。
【洋館がカフェとしてオープンするまでの経緯】
こちらのカフェを営むのは、4年前にこちらに住まわれていた元海軍少将 沖本至の次女 京子さん、三女 智子さんから家を受け継いだ久保愛美(なるみ)さん。多くの人に 洋館の素晴らしさを知ってほしいと この洋館をカフェにすることを決断されたそうです。
洋館を受け継ぐことになったのは、この洋館のお隣に愛美さんが引っ越してきたのがきっかけ。80歳を超えた沖本京子さん・智子さんが二人だけで暮らしていることを愛美さんが気にかけて、お正月にお呼びしたり、一緒に家族旅行へ行ったりするように。沖本姉妹が90歳を超えると介護も引き受けたそうです。そうして姉妹から跡継ぎがいないこの家を受け継いでほしいとお願いされたそうなのです。
「家は次の人につなぐことができる。私の最後の仕事。家が残っていくのが素敵だな」と思って、自身も難病を乗り越え、国分寺市役所や建築家に相談して、建物の修繕、庭も整備されたんですね。修繕は建築会社の方が必要経費だけでやってくれたそうです。建築当初の職人さんのお仕事を見て「住まわれるお客さんのことや素材一つ一つのことをよく分かっている壁の左官屋さんがわざわざこういうことをやってたんだな、丁寧にやっているのを見ちゃうと安普請でちょちょっとやっちゃおうっていう気にはなれない」とお話しされていました。この家に関わった建築家、職人さん、沖本姉妹の思い、愛美さんの思いと働きとたくさんの方の協力で『カフェおきもと』はオープンしたんですね。(※11月14日(土)放送 テレビ朝日『人生の楽園』より)