3Jun

【選書】
前回の1年生への読み聞かせから、今回はわずか2週間後の開催。じっくり選書する時間が足りなかったため、過去のリストから季節に合うものを選びました。
昨年6月に4年生に向けて読んだ『かさどろぼう』と『あめのひ』。ここに、昨年7月に6年生へ読んだ『おそらに はては あるの?』を組み合わせた3冊です。

1冊目『かさどろぼう(シビル・ウェッタシンハ 作 いのくまようこ 訳)』所要時間 8分
シビル・ウェッタシンハさんの絵本はどれも愉快で、月曜日の朝一番にはもってこいの作品だと思います。そして、訳者のいのくまようこさんの表現が本当にすばらしく、とにかく読みやすいのです。 情景描写もきれいな言葉で綴られているので、「子どもたちの耳と心に届くといいな」と思いながら読みました。
参考までに、同著者の『きつねのホイティ』も高学年向けにおすすめの一冊。家庭文庫を主宰し、長年小学生への読み聞かせを続けてこられた先輩方も、口を揃えて太鼓判を押します。次回の読み聞かせは5年生の担当なので、さっそく『きつねのホイティ』を候補に挙げているところです。
2冊目『おそらに はては あるの?』所要時間 約5分
来月の「七夕」も少し意識しながら、この時期にぜひ届けたいと思っていた科学絵本です。
著者の佐治晴夫さんは理論物理学の博士なのですが、お話に出てくる例えがユニークで面白いのです。佐治さんの思考の方向も、子どもたちの刺激になればと思います。 単に「お空の果て」の疑問に答えるだけでなく、佐治さんの温かく優しい視点そのものが、子どもたちの心に届いてくれたらいいな……と思いながらページをめくりました。
また、伊沢洋二さんの描く絵は色使いがハッキリとしていて大きいため、教室などの集団への読み聞かせにとても届けやすい作品です。
3冊目『あめのひ(ユリー・シュルヴィッツ 作・画 矢川澄子 訳)』所要時間 2分半
ユリー・シュルヴィッツの作品といえば、あの瀬田貞二さん訳の『よあけ』があまりにも有名ですが、この矢川澄子さん訳の『あめのひ』も、これからの季節にぜひおすすめしたい名作です。
この絵本の魅力は、矢川さんの訳が心地よく韻を踏んでいて、まるで言葉遊びのような面白さがあります。
これから迎える梅雨の時期、このリズミカルで美しい言葉たちが、子どもたちの心に少しでも印象深く残ってくれたら嬉しいな、という願いを込めて読みました。
《子どもたちの様子》
今回の読み聞かせタイム、実は始まる前から少し勝手が違っていました。 「開始5分前には待機を」と言われているのでいつも通りに向かうと、昨年度までとは違い、机や椅子はそのままの対面スタイル。担任の先生の意向で、まだ6月ということもあってか1時間目の授業にスムーズに入りやすいように、このままの場合もあるのです。今回はみんなが見やすいよう、私は立って読むことにしました。
ところが、読み始めて、大焦り!
「しまった!窓からの光が反射して、絵本の字が読みづらい……。カーテンの確認を忘れてた!」
本の角度を微妙に変えたり、下げてみたり、反射しない位置を探して試行錯誤。なんとか反射の少ないポジションを見つけて読み続けることができました。
でも、さすがは6年生。そんな私の焦りをよそに、こちらをじっと見つめ、3冊とも静かに耳を傾けてくれていました。
そして何より感動したのが、読み終えた後のやり取りです。 読み終えたあとに表紙をもう一度見せながら「『(絵本のタイトル)』でした」と締めくくるように、読み聞かせガイドブックや読み聞かせボランティアの講習会でも言われているのでそうしていますが、1冊目はどうしても私のタイトルコールと子どもたちの拍手のタイミングが重なってしまいます。
ところが2冊目を読み終えたとき、子どもたちがその絶妙な「間」をそっと汲み取ってくれたのです。私がタイトルコールを終えるのをちゃんと待ってから、拍手をしてくれました。実は昨年度の5年生(今の6年生)の時もそうだったのですが、この抜群の察しの良さと優しさ、そして、こういう通じ合える瞬間がたまらない一時です。毎回本当に喜びがあります。













