11Feb
「『違うこと』をしない」というのに惹かれて手に取りました。
吉本ばななさんの本(角川書店)。
面白かったのは、ばななさんも、人間の体について、本人が自覚していなくても、体が何かを感じて症状を起こして知らせてくれているようなことをこの中で話されていること。
「『違うこと』をしないこと」っていうのが、行動や動作や言動だけではなくて、「宇宙の法則」「宇宙のシステム」「宇宙のしくみ」そして「それが愛というものなのでしょう」とそこに繋がってくる話し。
白井剛史(プリミ恥部)さんとCHIEさん、それぞれとの対談模様や「時間」「お金」「神様」についてのばななさんのお話し。
最終章の「教えて、ばななさん」では、Q&A形式でばななさんの基準や大切にしていること、例えば、
「自分と合わない人とどうしてもつきあわなければならない場合、どうやってしのいでいますか。
人間関係をこじらせないコツってありますか。」
という質問の答えだったり、が載っています。
やはり、「いいところだけ見て、接する」というのはほとんどの方、そうしていらっしゃるようですね。
プリミ恥部さんとの対談では「『違うこと』をしない」というところから「『自己設定』の大切さ」について詳しく語られているのが興味深い。
「設定」のやり方については「頭だけでイメージした設定というのは、ズレちゃう可能性がある」とか、イメージではなくて、直感的なゆるぎないビジョンが純粋な設定で、いずれ現実になるそうです。
プリミ恥部さんは、「どんな新しい出会いに対しても初期設定をもっとも大事にしている」そして、「どういうスタンスでいるかを全身全霊ではっきり伝えて、それで分かり合えないのならやめる。そこでズルズル行ってしまえば、必ず不具合が起きてお互いや、仕事自体にストレスが生まれます。そのストレスはその仕事の隅々にまで響き渡る。」と語っています。
「微細な違和感をスルーしないって最大級に大事なこと」
「自分の設定が本当に自分の人生をつくる。現実が滞って進まないと思っている人のほとんどは、過去の何かに縛られていたり、未来を心配し過ぎたりして、今にいないことで起きている」と、「今に在る」ことの大切さや、「自覚がないと、気持ち、感情、思考、行動すべて思ったことが自動設定されてしまうから」と自覚の大切さや、
身体についても、プリミ恥部さんは宇宙マッサージという方法で身体を整えていくアプローチをなさっていますが、
「身体のコンピュータがバージョンアップして高性能になると、より高速におもったことが如実に現実に反映されるようになっていきます」ので、「自分の身体のコンピュータが高性能になっていきながら、使いこなしていく意識のほうのアップデートも、日々のあらゆるシチュエーションを経験するなかで、自分のものにして、使えるようになっていった方がいいと思います。」とある。
身体と意識、両方のバージョンアップが必要なのだ!
これって、ラージャヨガの教えに通じるものがありますね!
プリミ恥部さんとの対談では、「愛のエネルギーが服を着ているような設定にしちゃうのも大事」というところも、ピンときました。
プリミ恥部さんの語りで、こんなふうに生きたいなぁ、そうそう!と言いたくなったのは、宇宙マッサージについてのこの部分↓。
「だれかが宇宙マッサージによって少しだけ愛になったら全宇宙が少しだけ愛になります。全宇宙が少しだけ愛になったということはぼくも少しだけ愛が増したということになります。(中略)宇宙マッサージした人がまたどこかに、自分の中の街に、流れに乗りながら帰っていく。一日十人から二十の愛の流れがより澄み渡りながら、ぼく自身にも地球にも増えていく。その愛の流れの帰り道に、ばったり友達や知り合いに会ったら、愛の流れがむた支流となって大きな流れや海につながっていく(略)」
あぁ、まさにそう!そんな風に、家族や友人、自分とばったり会った人や、周りに愛の流れが広がっていったら、素敵だなぁ。
CHIEさんとの対談で印象に残った箇所は、
ばななさん「流れに乗ってる時って、なんの準備もしていなかったのに、いつの間にか人が集まって、自然と行く流れになっていたりする。『気がついたら、そうなっていた』みたいなのが本当の流れじゃないかって。」
この感覚、大切にしたいところ。
それから、CHIEさんは「うまくいく時って、絶対、力が抜けてるんです」って。
ばななさんがここで、
「雀鬼こと桜井章一さんもよくおっしゃってますよ。『牌は柔らかく持て』って。」そうすると流れができるし、流れに逆らわなくなるって」
と返します。
「ゆるむ(柔らかく)」ここでもキーワードです。
それから、ばななさんが
「自信を取り戻すということ」の中で、
「ずっと評価されない環境にいると、人って、どんどん自信をなくしていくから。自信を取り戻すには、自分のことをちゃんと評価してくれる環境にいることが大事。」
って。
これは、今まで過ごしてきた中で、実感してることだ。
同じページに、
「自分そのものを生きる。そのための居場所をつくるというのは、(中略)、あきらめずに軌道修正しながらそれをやり続けていくことが、生きていくということなのでしょう。」
と。
私が、居場所について大切にしたいことは、
「感じたこと、それは、疑問や違和感などを気兼ねなく伝えられる」
という関係だ。
それから、そこにいるメンバーが、興味本意でいじられたり、適当にあしらわれたり、していないこと。
誰一人として無理していないことかなぁ。
この本の中でのプリミ恥部さんの言葉は、
「そこに会ったことのない知らない人たちが居合わせたとしても愛のバイブレーションの場合は疎外感などはなく、しがらみやなあなあらも解放されて、いい距離感のまま、変に仲良く振る舞わなくても自動的に感応し合って大きい意味での愛のグルーヴみたいなものをつくっていくことができます」。
と、なんてピッタリな表現!
時間軸の流れについても、面白いことが書いてあって、
時間は、
《過去》→《未来》
ではなく、
《未来》→《過去》
に流れている。
ばななさん、高校時代は茶道部で、自分でも周りからも「絶対違うでしょ」と言われたにもかかわらず、部長までなっちゃったそうで、
「その時の自分には『違うこと』に思えても『とにかく、とりあえずやった方がいい』という勘が働いたからで、その風は未来から来るんだと思う。
未来に向かって、ボールを投げる。
そういう気持ちで生きれば、流れにちょっとでも気づくことができるんじゃないか。
かすかな予感をつかまえる、流さない。
そう決めるだけで変わってくるはず。」
とおっしゃっています。
「雀鬼の桜井さん」私にとってはその時は「違うこと」でしたが、ずいぶん前に、友人宅でほぼ全部鑑賞した。そうやって周りの人の影響で違うことと思っても、後になってよかったと思うこともある。これなんか、絶対、自分では選んで観ないから。なのに、桜井章一さんのことを知ることができて、たぶん、人生、この分は広がってる。
それから、ディズニーランド!
元々、アトラクション派だったのだか、一緒に行った友人が、ショー派だったり、キャラクターグリーティング派だったり、それから「耳つけて回る派」だったりで、自分だけだと「違うこと」だったのが、目から鱗で耳着けたとたんに何かのスイッチ入ったのが分かったし(笑)、今ではむしろショーとキャラクターグリーティングは欠かせない!というほどになったし、幅が広がるというか、面白い展開になるのも「『違うこと』をした」お陰だ。
「おわりに」の冒頭の内容も、本当にその通り!と思うことが書かれている。
読みやすい字の大きさ、文字数で、「大切にしたいこと」がピッタリ表現されている本で、オススメです。