29Apr

今年5月7日より、上野公園にある東京文化会館が大規模改修工事のため約3年感の全館休館に入ります。その前に、もう一度建物の雰囲氣を味わいたくてやってきました。
設計は「日本モダニズム建築の巨匠」と呼ばれている前川國男さん。
外観

ここまで来ると「あぁ、今日も無事に来ることができた」とほっとする。
この『東京文化会館』の書体と金色の感じが、王道!という感じで安心感を与えてくれる。
JRの公園口改札側から↓。

NHK日曜美術館の中で坂本美雨さんが「船みたい」とおっしゃっていました。屋根の丸みと角の反り上がりがかっこいい。



肝心な↑と↓の間にある「狩りをするダイアナ Diana of the Chase」の像の写真を撮っていなかった。


上野公園で前川國男さんに関係のある建物
国立西洋美術館
前川さんが建築を学んだのはフランスの建築家ル・コルビュジエ。向かい合っている国立西洋美術館はそのル・コルビュジエが基本設計をし、2016年(平成28)7月「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」として世界文化遺産に登録されました。ル・コルビュジエにともに師事した坂倉準三さんと吉阪隆正さんと話し合って、二人に建築を任せつつ設備と構造の実施設計を前川さんが担当したという。(東京文化会館の公式ホームページより)

国立西洋美術館側から見た東京文化会館。前庭の目地の線を東京文化会館の方へ辿って行くと、東京文化会館のガラス面の線とつながります。壁や柱も、ふたつの建物の間にはリンクしているところがありますよ。

東京都美術館
上野公園を進んでいくと、上野動物園の右手に、木々の緑の間に赤いレンガ調の建物が映えます。こちらが東京都美術館です。こちらも前川國男さんの設計です。

とびラーによる建築ツアーも開催されていますよ。
東京文化会館の中に入ってみましょう
コンクリートの外観なのですが、硬さや冷たさより温かみをを感じられ、居心地もよくて心が落ち着くのはなぜだろう。それは、やっぱり、前川さんの思いが伝わってくるから、なのかもしれません。
エントランスホール

この床のタイルの色と形は、落ち葉を表しているそうです。姪と初めて東京文化会館を訪れたとき、「これ葉っぱみたい!天井のライトがお星さまみたい!ちょっと聞いてくる!」と近くにいらしたスタッフさんに駆け寄って尋ねていた。その時ににこやかに寧に「そのとおりです。この中は上野の森の中を感じられるように造られているのですよ。柱は木々を、そして、天井はおっしゃるとおり!天の川をイメージしています。」と答えてくださった。子どもには、そのまんま伝わっているのだなぁと感心したものです。

工法は、木の板を組んで型枠をつくり、中にコンクリートを流し込み、固まってから木の枠を外すと木目の跡がコンクリートに写る、というやり方だそうです。

前川カラーと呼ばれている「成層圏ブルー」。そして天井に散りばめられた照明はほんとに「天の川」のよう。
夜は照明がガラスに映って外の夜空と一体化したように見えるそうです。
壁面の金のモチーフもしっくりきますね。


小ホールホワイエ

壁がガラス張りで外の緑が目に優しく入ってくる。

床のタイルはこういったものも。
小ホール
大ホールは木の温もりが感じられる造りになっていて、こちらの小ホールは、コンクリートの質感なのですが、冷たさを感じないのはユニークな形が散りばめられているからか。音が拡張していくように工夫されていて、彫刻家の流政之さんによるもの。

照明もユニーク。

なんか今日はオーブが写り込んでいましたよ。

岩の上には緑の大きなオーブ。

東京文化会館のより詳しい建築については公式ホームページで↓
https://www.t-bunka.jp/gallery/
東京都美術館の建築ツアーは公式ホームページで↓
https://www.tobikan.jp/learn/architecturaltour.html
前川國男さんが設計した建物
前川國男邸は都立小金井公園内の江戸東京たてもの園(東京都小金井市桜町3-7-1)にあります。
都内では、新宿の紀伊國屋ビルも、国立国会図書館新館も前川國男さんだ!とすぐに分かりますよ。
北は青森の弘前市役所庁舎、弘前市民会館など、南は熊本の県立美術館、県立劇場も。
東京文化会館について
姪と姪ママと子どもから参加できるワークショップやコンサートでずいぶんお世話になった。年齢が上がるにつれて行き渋るようになってしまった姪。おうちでユーチューブ見ながらマイクラやるのがいいんだってさ。それでもチケット買ってるから〜と何とか連れて来ていたのでした。でもね、参加途中からはやっぱり、ワークショップリーダーさんたちの雰囲氣が伝わって、帰る頃にはニコニコで、帰り道やうちに帰ってからもメロディーを口ずさんではごきげんだったりする。最初の頃も、「ワークショップ楽しかった!明日も来たい!毎日来たい!」と言っていました。そして、ここのところは、「休館するんでしょう、チケット買ったんでしょう。付き合っていいよ。」とまた言ってくれるようになった。3月のワークショップコンサート『トロルと音楽の森』は、休館前に甥も一緒に皆で参加できて本当によかった。後ろの方の席で周りを氣にせずゆっくり参加できたが、目が乏しくなってきて細かいところが見えなくて、横に座っていた姪が「こうだよ」と教えてくれて、「あぁ、しっかり見て参加してくれている。さすが東京文化会館のコンサートだなぁ」と思った。
東京文化会館という空間で過ごす時間は、自分を調律できるというか、軸が整うような心地よいものだった。本当にありがとう。
ちょうどNHK・Eテレ日曜美術館『モダニズム建築家・前川國男の上野案内』の放送がありました。1982年の増築改修工事時のニュースで前川國男さん、「私はこの建物は少なくともあと100年は持たせてほしいと思うので、メンテナンスはその時々の方法を考えてやっていく必要がある。」と語ってらっしゃいました。
大規模改修工事を終えて、また、東京文化会館に会える日を心から楽しみにしています。













